政府とボランタリーセクターの協働の可能性 : イングランドにおけるコンパクトの制定およびその後の動向の分析を通じて
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概要
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政府とボランタリーセクターとの関係は,資源の依存性の次元とは別に政治的次元における相互作用がその関係を考察する場合に重要であると指摘されている.そこで,本稿ではイングランドにおける政府とボランタリーセクターとの間の関係を成文化したコンパクトがこのような政治的次元の相互作用を促進し,その結果として両者の関係が変化したという仮説を設定し,その策定過程およびその後の展開を分析した.結論としてコンパクトは自己完結的な合意文書というよりは,その後に行うべき事柄とそれを協議するための政治的次元における相互作用の制度化を含んだ戦略的な文書であること,その後の進展がこのような相互作用に基づいて進められることで両セクターが協働して一定の課題を解決するという枠組みが定着しつつあることを明らかにし,そのような意味で両者の関係が変化していることを示した.
- 2004-07-31
著者
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