実習後グループによる学生の省察を促す指導プロセスの展開 : グラウンデッド・セオリー・アプローチを用いた分析
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概要
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本研究は,実習教育における実習後のグループによる学生の省察を促す指導を,質的研究方法論のグラウンデッド・セオリー・アプローチを用いて理論化することを目的としている。データの収集は,A大学の教員ひとりと学生14〜20人で構成された2つのグループの1年間の全授業に参加し,主に参与観察によって行った。今回の研究では,そのうちの事後学習に関するデータを分析した。その結果,「個との向き合い」「グループ活用」「省察のためのリード」「己への向き合わせ」という4つのカテゴリーを生成し,事後指導全体の構造を明らかにした。本分析により,実習教育における実習体験の省察を促す指導プロセスの1つの例が提示され,また,教員と学生の1対1による個別指導では得られないグループの相互作用による学習効果が示唆された。また,トロント大学のマリオン・ボーゴが,実習教育において理論と実践を結びつけるためのスーパービジョンで採用したループモデル理論の「回想」「内省」「連結」「専門家的対応」の一連の展開との比較を可能にした。
- 一般社団法人日本社会福祉学会の論文
- 2003-03-31
著者
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