13 鉛直及び水平力を受ける壁式構造物の応力性状について-3(解析一般,建築構造)

概要

論文の詳細を見る
先に内山等は、公団型アパートによくみられる階段室を持つ2層の壁式鉄筋コンクリート構造物が、桁行方向に無限に連続していると仮定し、壁長さ・壁厚さ等を変えて解析し、得られた結果について考察した。本報では、壁配置を変えて解析した結果について報告する。壁配置については、道立寒地建築研究所の加藤光夫氏の御好意により提供された、昭和49年〜昭和62年の間に札幌市内に建設された民間分譲共同住宅の広告に示されている平面形を調べた。その結果、全部で93棟の壁式鉄筋コンクリート建物の耐力壁の配置をモデル化すると、図-1のIタイプ13棟(14%)IIタイプ54棟(58%)IIIタイプ20棟(22%)その他6棟(6%)に分けられた。そこで、平面形をモデル化し、一戸分が間口6m,奥行10m,床面積60m^2の、階段室を無視した平面内に、図-2のように耐力壁が配置された3層建物を仮定し、桁行方向に無限に連続している条件のもとで立体解析し、壁配置による応力及び変形の違いについて比較検討した。なお、壁配置は異なるが壁量は同一であって、各階とも桁行方向13.3cm/m^2,梁間方向16.7cm/m^2である。壁厚は、日本建築学会壁式鉄筋コンクリート構造計算規準に従い、基礎並びに1・2階18cm,3階を15cmとした。またスラブ厚は、日本建築学会鉄筋コンクリート構造計算規準に示されている周辺完全固定スラブのスラブ厚計算式によって求め、表-1のような値とした。荷重は前報と同様に表-2の様に仮定した。解析法も前報と全く同じであって、壁・スラブを面内及び面外方向剛性を持つ置換トラス要素で分割し立体解析した。平面及び立面の分割方式は図-1の通りである。水平力時の計算は、水平震度0.2を要素各節点の支配領域内の全鉛直荷重に乗じた値が、その節点に水平に作用するものとして行なった。[figure]
1988-03-26

13 鉛直及び水平力を受ける壁式構造物の応力性状について-3(解析一般,建築構造)

スポンサーリンク

概要

著者

関連論文

スポンサーリンク