ノリ養殖と栄養塩ダイナミックス(シンポジウム:沿岸海洋学からみた有明海問題)
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概要
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ノリ養殖は年間生産額が450億円にも及ぶ有明海の主要な産業であるが,その作柄は様々な要因の影響を受け,年による変動が大きい.特に2000年度漁期は冬季に大規模なケイ藻赤潮が発生し生産額が283億円に減少した.しかし,2001年度漁期は一転して526億円に達する豊作となった.本稿ではまずこの違いをもたらした原因について,両年の気象条件の違いを指摘した.次に,福岡県および佐賀県の1972年から2000年迄の浅海定線調査データをもとに,有明海湾奥部における栄養塩の平均濃度と現存量を算出し,これらの季節変化と経年変化を明らかにするとともに,栄養塩循環に果たすノリ養殖の役割について考察した.
- 日本海洋学会の論文
- 2004-08-25
著者
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川村 嘉応
佐賀県有明水産振興センター
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渡辺 康憲
独立行政法人水産総合研究センター瀬戸内海区水産研究所
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半田 亮司
福岡県水産海洋技術センター有明海研究所
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渡辺 康憲
独立行政法人水産総合研究センター西海区水研研究所:(現)瀬戸内海区水産研究所
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半田 亮司
福岡県水産海洋技術センター有明海研究所:(現)福岡県水産林務部水産振興課
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川村 嘉応
Saga Prefectural Ariake Fisheries Research and Development Center
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渡辺 康憲
独立行政法人水産総合研究センター北海道区水産研究所
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