養殖ノリに被害を与える壼状菌Olpidiopsis sp.(卵菌綱,クロミスタ界)のPCRによる早期検出
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概要
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ノリ養殖漁場において毎年発生し,被害を及ぼす壺状菌病の原因菌Olpidiopsis sp.の漁場海水からの検出をPCRにより試みた。プライマーは,本菌の18S rRNA遺伝子の配列から420bp, 256bpを基に設計した。採取した海水の塩分を35psuに調整し,60分間静置した後,上層部分の海水をPCRに用いた。壺状菌遊走子は,養殖ノリの検鏡検査の33日前,室内での感染試験検査の14日前にPCR検査によって検出された。以上の結果から,本手法は,壷状菌早期検出手法として非常に有効であると考えられた。
- 2005-11-15
著者
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横尾 一成
佐賀県有明水産振興センター
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関本 訓士
甲南大学理工学部生物学科
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川村 嘉応
佐賀県有明水産振興センター
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本多 大輔
甲南大学理工学部生物学科
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川村 嘉応
Saga Prefectural Ariake Fisheries Research and Development Center
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