重症児教育における授業づくりと教材 : 重症児教育の歩みと教材のみかた・考え方
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概要
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本稿は,重症児教育における授業づくり・教材づくりについて,全国障害者問題研究会全国大会における「障害の重い子どもの教育」分科会での議論を検討した.そこでは,「生活・生活リズムづくり」「健康づくり」と並んで,とくに「人との関わりを支えにした物(外界)との関わり」が重視されてきたといえる.単なる道具・素材ではなく,文化としての教材と子どもの出会いを通して,教師は子どもからの発信への共感的な応答関係を大切に,子どもがわかって楽しむ授業づくりがめざされてきた.客観的な評価が出しにくい重症児教育において性急に成果を求める訓練主義や,逆に「癒し」偏重の傾向は,大人や仲間との関わりの中で人や文化に向かう子どもの可能性を過小評価するものである.これまでの到達点をふまえた,重症児の真実に迫る教材研究が求められている.
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