地中熱空調システムのための地中採・放熱量予測モデルの開発 : 第2報-実物件への適用による地中熱交換器の配置と循環水量の検討

概要

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地中熱空調システムの性能は選定地の土壌構成や地下水条件に大きく左右されるため、その最適利用のためには、選定地の地盤や地下水条件に適した地中熱交換器の設計及びシステムの運用が必要である。本研究は、地盤・地下水移動数値解析をベースとし本システムの最適設計手法の開発を行うものである。第1報では、土壌の熱物性値の把握手法及び数値解析手法の構築について述べた。本報では、実際導入を検討している実物件を対象とした地中採・放熱量の予測手法について述べる。地盤調査データから地中熱物性値(熱伝導率、熱容量等)を推定し数値シミュレーションに利用した。その結果、地中採・放熱量、地中温度等の予測ができた。熱交換Uチューブ8対、1対当りの流量3.04L/minのベース計算の結果では、冷房時181.6W/m、暖房時160.4W/mの採・放熱量が得られ、そのときの地中観測点の土壌温度は約±1℃の年間変化を見せた。また、適切な地中熱交換器の配置及び循環水量の設定のため、ケーススタディによる検討を行った。
2009-06-05