宮古島の「かふつ」における生存資源の栽培と利用
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概要
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沖縄県宮古島には,「かふつ」と称する自給用の土地がある。屋敷地に付随しており,少量ではあるが,生物多様性に満ちた多様な資源が保全・利用されてきた。この「かふつ」で栽培される資源は,個別世帯の自給物となるだけでなく,お裾分けという互酬慣行によって,地域の食料自給をも担ってきた。沖縄ブームや長寿ブームを背景に,沖縄固有の資源が注目をされている中,沖縄生物資源が生存資源として保全・利用されてきた「場」としての「かふつ」についてその機能を再評価するべきであろう。本稿では,農家の事例分析から「かふつ」の特徴を明らかにし,生存資源に注目する重要性を指摘した。
- 2010-12-01
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