金属溶射被膜による防蟻処理(第4報) : 金属溶射被膜の防カビ性に関する室内実験(化学物質)
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概要
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建築物の浴室や押入れの壁などに発生するカビを防除するのに金属溶射処理が有効かどうかを検討する目的で,亜鉛,アルミニウム(亜鉛50%), 丹銅(亜鉛5%),丹銅(亜鉛15%)を膜厚を変えて上質紙の表裏面に溶射した試料を用いてカビ抵抗性試験を行った。実験結果を要約すると,つぎのとおりである。 (1)今回溶射に用いた金属はいずれも溶射膜厚が18〜25μm程度では防カビ効果は大して認められなかったが,膜厚が60〜68μm程度になると防カビ効果が著しく高まることがわかった。(2)本実験に用いた溶射金属のうちでは,アルミニウム(亜鉛50%)を膜厚68μmに,丹銅(亜鉛15%)を65μmに溶射したものが最も防カビ効果が高く,実験開始26日後においてもカビの発生がまったく見られなかった。
- 日本家屋害虫学会の論文
- 1991-07-20
著者
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