Eメイル交換をとおした異文化間学習
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概要
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本小論文は,大阪教育大学教育学部附属平野中学校とドイツのブロックハウスギムナジウムの生徒間で実践されている英語を使用したEメイル交換の分析をとおして,Eメイルを使用した異文化問学習の可能性を実証的に明示するとともに,その可能性の拡大にむけた課題を提起することを目的としている。本Eメイル交換は,異文化間学習とメディア学習と協同学習の教育学的コンセプトの接点に位置している。その学習目標は,(1)グローバルな解決課題と文化についての情報交換と意見交換をとおして,文化的相違を知ると共に,文化の違いをこえて協力していく能力と立場の形成,(2)コンピュータと英語を使った情報受信と情報発信のスキルと倫理の形成,である。分析資料は,グローバルなテーマ「環境問題」と文化テーマ「日本とドイツのティーンエイジャーの生活」に関して交換された生徒のEメイルとその活動に付随する資料である。分析結果として,Eメイルを使用した異文化間学習が十分可能であり,それぞれの学校で,交換されたメイル内容についての知識拡大と意見交換が組織されるならば,その学習可能性はより拡大・深化することを実証しえた。なお本小論は,平成12・13年度科学研究費補助金「日本-ドイツ-Eメイル交換を通した中学生の異文化間コミュニケーションの開発研究」(課題番号12680265)の研究成果の一部である。
- 2003-03-31
著者
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