糖尿病に関する最近の話題
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概要
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糖尿病の診断基準を血糖値によるものからHbA1cによるものへ改定する議論が現在進行中である。治療面では10年ぶりに新たな作用機序の血糖降下剤が発売され,インスリン製剤もより生理的に作用するアナログ製剤(超速効型および持効型溶解インスリンアナログ)が普及してきている。エビデンス面では日本人を対象にした大規模臨床研究が進行中であり,日本人2型糖尿病は平均的には肥満していないこと,欧米人と比較して冠動脈疾患は少なく脳卒中の発症が多いこと,既に一定期間治療を受けている患者のHbA1c値はその後も大きな変動はないこと等が明らかにされている。糖尿病患者の平均寿命は日本人一般と比較して10年程短く,死因としては最近では心血管疾患が相対的に減少し,悪性腫瘍が首位となっている。心血管疾患に関しては糖尿病コントロールのみならず,脂質や血圧の関与が大きいことも示され,多因子を加味した危険評価が重要である。
- 2010-09-17
著者
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