教示のタイミングが基礎縫い・作品に与える影響 : 小学校5年生の主観的評価と客観的評価の立場から
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概要
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小学校5年生で初めて自分の裁縫箱を持った2クラスの児童に対し,一枚の布から生活に役立つ小物を計画し作成させた。本単元の中で, (1)作品の計画を基礎縫いの学習の前(A組)か後(B組)かに立てる, (2)基礎知識の学習の初期段階で,教師がデモンストレーションして教える(B組)か否か(A組)の2点が異なった。基礎縫いの知識の定着度を小テストによって調べたところ,B組(95.0%)はA組(64.9%)の正答率に比べ高く,基礎縫いの知識の定着度が高かった。また,基礎縫いに対する主観的評価と客観的評価の性別による差は,B組ではあまりみられず,A組で大きかった。主観・客観的評価ともに,A組よりB組の方が評価が高かった。作品全体の満足感に影響を及ぼす因子を調べるために重回帰分析を行ったところ,A組はデザイン,性別と縫い方が,B組はデザインと使い心地が抽出された。これは児童自らが「まあ良い」と判断するレベルの差に起因すると考えた。基礎縫いの初期段階の学習の違いが,このような結果を生じ対させたことからも,初めて裁縫箱を持った時期の児童には自分の技能よりレベルの高いデモンストレーションなどの教示が必要で,これが刷り込みとなり,その提示レベルの高さが児童の満足度や習熟度に影響を与える可能性が示唆された。
- 2009-10-01
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