顎関節症と心理社会的因子(合同シンポジウム:心理ストレスによる身体反応,2009年,第1回日本心身医学5学会合同集会(東京))

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概要

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長く論議されている顎関節症の心理社会的因子について検討したところ,咀嚼筋痛と頸筋痛に関連するが,顎関節内部障害と関連しないことが示唆された.また,不安と神経症傾向は,発症から来院までの期間(病悩期間)が長くなるに従って強くなり,両者間に有意な正の相関が認められた.この期間は,長くなるに従って治療期間が長くなり,増大した睡眠時ブラキシズム(歯ぎしりや噛みしめ)や睡眠時無呼吸の発現頻度も高くなり,それぞれの間に有意な正の相関が認められた.さらに,増大した睡眠時ブラキシズムは,交感神経の活動亢進,情動ストレス,睡眠障害を伴い,圧痛スコアとの間に有意な正の相関,逆にレム睡眠の発現頻度との間に有意な負の相関が認められた.これらのことから,顎関節症の心理社会的因子は,筋痛に関連するが,主に身体的にoverlayするものと考える.ただし,病悩期間と睡眠障害に留意しなければならない.
2010-08-01

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