ノルウェーの初等中等教育課程改訂と数学教科課程 : -2010年1月現在-

概要

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2010年1月現在、ノルウェーの初等中等教育課程の基準は教育管理庁の通知 Rundskriv Udir-8-2009によって定められている。その基準は、教育課程一般編、教育課程の基本方針、科目・時間構成、その他の教育課程、及び深化学習計画から成っている。この教育課程基準の改訂は、本誌第8号に掲載の拙稿が対象とした2006学年度に開始された「知識向上」教育政策による教育課程基準の改訂から約2年の内に少なくとも2回以上という急速な改訂であり、概略にせよ、この間の改訂過程をフォローして記述することは俄には難しい。それ故、本稿ではノルウェー教育課程研究継続の一環として2010年7月31日まで有効とされている共通教科「数学」の教科課程の基準を訳出する。この数学教科課程基準は、前期中等教育迄では第1・2、第3・4、第5〜7、第8・9の4つの学年グループ毎にコンピタンス目標を定めており、後期中等教育では第1学年すなわちVg1 の理論重視科目Vg1T、実践重視科目Vg1S、第2学年の理論重視科目Vg2T、実践重視科目Vg2S の4科目のコンピタンス目標を定めている。それらのコンピタンス目標を含めて、この「数学」教科課程基準は、過渡的なものであり、かつ適用対象生徒も限られている。今後、本稿を手がかりとして、先ずは数学教科課程、さらに広くノルウェーの教育課程全般について継続研究するつもりである。

著者

北川邦一
大手前大学

ノルウェーの初等中等教育課程改訂と数学教科課程 : -2010年1月現在-

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