エゾキバガ(新称),日本からの新記録
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概要
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北海道において著者のひとりが採集した標本の中に見慣れないキバガが混ざっていたので,詳しく調べたところ日本初記録となるエソキバガ,Apodia bifractella(Duponchel)であるとわかった.本属は旧北区西部(ヨーロッパ,北アフリカ,小アジア,ロシア)では,前世紀からよく知られた属であるが,東アジアでの分布は未知で,この記録が属としても新記録となる.本属は,交尾器形態などからはMetzneria属に近縁と考えられるが,暗色の外見のみでも明らかに区別できる.日本での幼虫は未知であるが,ヨーロッパでは秋から冬にキク科のシオン属,オグルマ属,Pulicaria属の種子を食害し,そのまま越冬,翌夏羽化するという.
- 日本鱗翅学会の論文
- 1999-06-30