コモンマドガの再検討と3新亜種の記載
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概要
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Herimba atkinsoni Moore,コモンマドガという蛾は,セセリチョウ科のキコモンセセリに斑紋が酷似しているだけでなく,昼行性で,蛾とは思えない変わった種である.この蛾は当初イカリモンガ科の下に記載されたが,科の所属についてはMinet(1989)がマドガ科に所属するものとの論文を発表するまで学者により見解が異なり,イカリモンガ科またはマドガ科として扱われ,一定していなかった.筆者らはこの興味深い蛾の各地の標本を検討した結果,地理的変異を認めたのでここに原名亜種の他に3新亜種を記載した.Herimba atkinsoni atkinsoni Mooreインド,ネパール,ブータン,中国(チベット)Herimba atkinsoni tienmushanensis subsp.n.中国(浙江省天目山).Herimba atkinsoni gansuensis subsp.n.中国(甘粛省夏河)Herimba atkinsoni disconjuncta subsp.n.台湾また,記載以外に台湾亜種の生態を記述したが,本種の生態についての知見は初めてであった.なお,属Herimbaの構成は属の模式種である本種のみに限定し,従来Herimba属に含まれていたtrachiaria種群はこの属から排除した.この問題については近い将来に検討を行う予定である.白斑線網蛾之分類檢討以及中國與臺灣産三個新亜種之描述(網蛾科:線網蛾亜科)(顔聖紘・岸田泰則)本文檢討一種珍奇的網蛾-白斑線網蛾之分類學,並描述産自臺灣,中國浙江省天目山及甘肅省夏河的三個新亜種.其中臺灣産亜種之生物學資訊爲首次報導.此外,根據生殖器形態的差異,我們建議将Herimba屬限定於其模式種-白斑線網蛾,並排除Herimba trachiaria種群.作者於本文中将此屬置於線網蛾亜科,但其與其它屬之系統發生関係仍未確定.
- 日本鱗翅学会の論文
- 1997-06-15
著者
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