利益の質と発生項目アノマリー
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
本研究は,利益の質と,Sloan(1996)で示された発生項目の持続性に関するミスプライシング,そしてミスプライシングに起因する発生項目アノマリーとの関係の検証を目的としている.同様の研究を行ったAhmed et al.(2004)が利益マネジメントの程度を利益の質の尺度としたのに対し,本研究はDechow and Dichev(2002)で提示された発生項目の予測誤差を利益の質の尺度とした.分析ではサンプルを利益の質が高いサブサンプルと利益の質が低いサブサンプルへ分割し,部分期間ごとにHerrmann et al.(2001)とSloan(1996)に従って効率性テストとヘッジ・ポートフォリオ・テストを行っている.分析の結果,本研究の仮説は概ね支持され,発生項目の持続性に関するミスプライシングや発生項目アノマリーに対して,利益の質としての発生項目の予測誤差が大きく関係していることが確認された.
- 日本管理会計学会の論文
- 2006-11-30
著者
関連論文
- 株式分割のシグナリング効果と資本市場の反応
- 利益の質と発生項目アノマリー
- 利益マネジメントと発生項目アノマリー
- 利益の質の尺度としてのキャッシュフロー予測能力の分析 : 発生項目の質が与える影響について
- 時間主導型ABCと経営革新--収益性の見直し
- 時間主導型ABCと経営革新--収益性の見直し
- 同族企業経営にかんするアンケート調査
- 包括利益報告の透明性と投資家の合理的期待形成
- 公的情報の精度と利益情報の質の関係--アナリストが直面する情報制度に基づく検証
- 発生項目の予測誤差が利益の質に与える影響