利益の質の尺度としてのキャッシュフロー予測能力の分析 : 発生項目の質が与える影響について
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概要
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本研究の目的は,発生項目の質が利益の質に対して与える影響を実証的に検証することである。本研究では,利益の質を概念フレームワークに従って議論し,将来キャッシュフロー予測に役立つ程度を利益の質に対する尺度と定めた。そして,発生主義会計のプロセスで生じる予測誤差の大きさを発生項目の質と捉え,キャッシュフロー予測モデルの予測能力・予測精度に与える影響を検証した。分析の結果,発生項目の質が高いほど,利益情報の予測能力・予測精度の双方が高まることが確認された。本研究の分析結果は,投資家が意思決定の際に,また企業が財務報告の際に,そして設定主体が基準設定の際に,発生項目の質,利益の質を考慮すべきことを示唆している。
- 早稲田大学の論文
- 2004-12-15
著者
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