利益マネジメントと発生項目アノマリー
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概要
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本研究は,発生項目アノマリーとミスプライシングに関する利益マネジメントの影響を,実証的に検証することを目的としている。この問題については,Ahmed et al. (2004)が利益マネジメント/利益の質仮説を提示して検証を試みている。本研究ではこの仮説に対し,Ahmed et al. (2004)に従い裁量的発生項目の大きさを利益マネジメントの程度を測定する変数とした場合の追検定を行うとともに,発生主義会計のプロセスを考慮して過去の裁量的発生項目の標準偏差を利益マネジメントの程度を測定する変数とした場合についての検証も行った。分析の結果,過去の裁量的発生項目の標準偏差を利益マネジメントの程度を測定する変数とした場合に,利益マネジメントの程度が発生項目の持続性への影響を通じ,発生項目アノマリーやミスプライシングに一定の影響を与えていることが確認された。本研究の結果からは,経営者の裁量性に関する研究においても,発生主義会計のプロセスに対する考察が不可欠であることが示唆される。
- 早稲田大学の論文
- 2005-06-30
著者
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