画像所見と生検結果が一致しなかった肺大細胞神経内分泌癌の1例
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概要
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背景. 肺大細胞神経内分泌癌(LCNEC)は術前診断が難しいとされている.今回,術前の生検で小細胞肺癌(SCLC)と診断されるも画像的に非典型的であり,切除標本でLCNECと診断された1例を経験した. 症例. 64歳男性.喉頭癌に対し化学放射線治療がおこなわれ経過観察中,胸部X線にて異常陰影を指摘され紹介された.左上葉末梢に直径8cmの腫瘤陰影があり,気管支鏡下生検でSCLCと診断された.末梢発生であり,大きな腫瘍でありながら肺門・縦隔リンパ節の腫大は認めず,画像的にはSCLCとして非典型的であった.縦隔胸膜浸潤が疑われたが遠隔転移は認めず,T3N0M0 stage IIB・limited diseaseとして左上葉切除をおこなった.術後診断はLCNEC,T3N0M0 stage IIBであった.CDDP+VP-16による術後補助化学療法を4コースおこなった.現在術後9か月であるが再発なく生存中である. 結論. LCNECは生検でSCLCと診断される可能性があり,画像的特徴をふまえて治療方針を決定すべきであると考えられた.
- 2010-03-25
著者
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