2色色彩テクスチャからの全体的印象色に及ぼす色相差と要素サイズの影響

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我々は、類似した色からなる不均一な色彩面をしばしば単一色名で呼ぶことがある。このことは、我々が類似した色から全体的な印象として単一の色を感じることができることを示している。我々は、このような類似した多数の色を統合して、全体的な印象色を生成する色メカニズムについて検討を行ってきた(SunagaとYamashita 2007,Color Res.Appl.32 267-277)。本研究では、全体的な印象色を生成するメカニズムに及ばす多色テクスチャの色相差および要素サイズの影響を非対称マッチング法により検討した。多色色彩テクスチャパターンと均一領域がCRTディスプレイ上に提示された。色彩テクスチャは、等マンセル・バリュー、等マンセル・クロマでマンセル色相だけが異なる2色からなるランダムドットにより構成されていた。その要素サイズは2minから8minまで変化させた。被験者は、2色色彩テクスチャから感じられる印象色に均一領域の刺激の色を調整するように教示されていた。実験結果は、4minと8minの要素サイズに対して、全体的な印象色は、平均の色度よりもむしろ要素色と同じマンセル・クロマをもつ色になる傾向を示した。このことは、多色色彩テクスチャからの全体的な印象色は、テクスチャ要素の色相、彩度、明度のような色属性を統合する色メカニズムによって決まる可能性を示唆する。さらに、我々の実験データは、全体的な印象色を生成するメカニズムにおいて、LM反対色システムが重要な役割を担っている可能性を示した。
2009-09-01

2色色彩テクスチャからの全体的印象色に及ぼす色相差と要素サイズの影響

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