理科の学習場面における児童の考えが深まった・変わった意識と班の成員間の考えが深まった・変わった意識のずれに関する研究 : 小学校第4学年「もののあたたまりかたのちがいをさぐろう」を例に
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概要
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小学校第4学年「もののあたたまりかたのちがいをさぐろう」の授業を対象として,班の友達との相互作用により協同して取り組んだ理科の学習場面において,児童個々人の考えが深まった・変わった意識(以下,意識)が高い状態と.4名1組の班の成員間の考えが深まった・変わった意識のずれ(以下,意識のずれ)が小さい状態の関連を明らかにすることを目的とした質問紙調査を行った。質問紙には学習活動への取り組み方として,自分がひとりで取り組んだ学習場面(以下,自己学習型),班の友達との相互作用により協同して取り組んだ学習場面(以下,班学習型),先生が中心となりクラス全体の相互作用により取り組んだ学習場面(以下,クラス学習型)を設定した。児童個々人を単位とした分析を行い,自己学習型,班学習型,クラス学習型の意識の回答割合と平均値を求めた。また,班を単位とした分析を行い,班学習型の意識のずれの平均値と平均値±標準偏差の範囲(以下,範囲)を求めた。班学習型において,児童個々人の意識を高い状態に至らせる相互作用の効果により児童個々人の意識が高く,かつ班の成員間の考えが深まった・変わった意識のずれが小さく班を安定した状態に至らせる相互作用の効果により班の成員間の意識のずれが小さい状態を同時に満たすことを望ましい状態としたが,児童個々人の意識が高い状態と,班の成員間の意識のずれが小さい状態は必ずしも同時に満たされないことが示された。
- 日本理科教育学会の論文
- 2008-07-25
著者
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