知的障害教育におけるキャリア教育と職業教育
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
近年,知的障害教育においても,キャリア教育を導入する動きが出てきている.キャリア教育の目的は,雇用問題の激変を背景に,子ども・青年に「勤労観,職業観」を育成することである.しかし,1)問題の責任をもっぱら子ども・青年に求めている,2)「勤労観,職業観」には「望ましさ」の要件がある,3)「勤労観,職業観」は,その後の人生を切り開く力として働くか,4)職業に関する知識・技能なしに「勤労観,職業観」が身につくか,という点で疑念がある.特別支援学校学習指導要領改訂(2009)や,国立特別支援教育総合研究所の報告書(2008)でも,同様の問題が指摘できる.特に,知的障害児における技能の獲得がもつ意味がとらえられていない点での問題が大きい.総じて,今回の特別支援学校学習指導要領改訂は,職業についての知識や技能の獲得をより軽視するという意味で,職業教育を充実したとはいえない.内実を伴った職業教育の充実が求められる.
著者
関連論文
- 知的障害教育におけるキャリア教育と職業教育
- ネットワーク技術の世界をひらく中学校技術科「情報とコンピュータ」のカリキュラム開発
- 戦後改革期に教科書会社から刊行された教育雑誌⑹ : 実業教科書株式会社の『工業教育資料』・『商工教育資料』誌
- 戦後改革期に教科書会社から刊行された教育雑誌(5) : 実業教科書株式会社の『農業教育資料』・『水産教育資料』誌-補遺
- 地方分権化時代における : 自治体の学校予算編成に関する事例研究
- 戦後改革期に教科書会社から刊行された教育雑誌(4) : 実業教科書株式会社の『農業教育資料』・『水産教育資料』誌
- 戦後改革期に教科書会社から刊行された教育雑誌(3) : 実業教科書株式会社の『商業教育資料』誌
- 戦後改革期に教科書会社から刊行された教育雑誌(1) : 中等学校教科書株式会社の『中等教育』・『新しい教室』誌
- 戦後改革期に教科書会社から刊行された教育雑誌(2) : 中等学校教科書株式会社の『中等教育』・『新しい教室』誌
- 戦後教育改革期における教育課程改革と教材研究会編『教材研究』誌
- 2008 年版学習指導要領における中学校技術科の改定内容
- 戦後改革期に教科書会社から刊行された教育雑誌(10)- 実業教科書株式会社の『高校教育』誌(III)-
- 戦後改革期に教科書会社から刊行された教育雑誌(11)─ 実業教科書株式会社の『高校教育』誌(IV)─
- 工手学院設立過程の一考察
- 戦後改革期に教科書会社から刊行された教育雑誌(12)
- 戦後改革期に教科書会社から刊行された教育雑誌(13)- 実業教科書株式会社の『高校教育』誌(VI)-
- 東京都公立中学校障害児学級における技術・家庭科の実施状況に関する調査研究
- 戦後改革期に教科書会社から刊行された教育雑誌(14) : 実業教科書株式会社の『高校教育』誌(VII)