戦後改革期に教科書会社から刊行された教育雑誌(4) : 実業教科書株式会社の『農業教育資料』・『水産教育資料』誌

概要

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本報は,前報に続き,戦後改革期に実業教科書株式会社から刊行された教育雑誌に関して検討しようとするものである⑴。本報では,『農業教育資料』及び『水産教育資料』を取りあげた。しかし,紙幅の関係により,雑誌の発行状況等に関して若干の指摘を行うに止める。執筆者一覧の作成を含め,詳細な検討は次報において行う。ご容赦願いたい。『農業教育資料』誌は,1946 年10 月発行の創刊号から1950 年7 月発行の第4 巻第7 号まで,40 冊が刊行された。創刊号から第2 巻第9 号(1948年9 月)までは,全国の実業学校,専門学校,青年師範学校等に毎号寄贈されていたとされる⑵。しかし,「製作諸経費・送料などの相つぐ値上りのため」,第2 巻第10 号(同年10 月)より有料送付(誌代一部二十円/一年二百四十円(送料とも))に改められた。『水産教育資料』誌は,1947 年1 月発行の創刊号から同年11 月発行の第4 号まで,4 冊が刊行された。しかし,「用紙や費用その他の都合」により,1948 年からは『農業教育資料』に「併合」されることになった⑶。注⑴ 丸山剛史・尾高進「戦後改革期に教科書会社から刊行された教育雑誌(3)─ 実業教科書株式会社の『商業教育資料』誌─ 」『工学院大学共通課程研究論叢』第45巻第2号,2008年,105-112ページ。⑵『農業教育資料』第2巻第9号(名古屋大学附属図書館所蔵本)には,教育問題調査所が「各実業高等学校長」に宛てて,無料寄贈を打ち切り,有料化する旨を記した文書が挿入されている。⑶ 編修部「併刊のおしらせ」『水産教育資料』第4号,1947年,6ページ。
工学院大学の論文

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