介護老人保健施設での死の看取りを可能にする要因の考察:看護管理者へのインタビューから
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
日本の高齢者は病院で亡くなる人が大半であり、病院以外の老人のための施設における死亡はわずか2.6%にすぎない。しかし今後は高齢化の進展に伴い施設での死亡が増加することが予測される。本研究の目的は介護老人保健施設で死の看取りを積極的に行うための要因を明らかにすることである。E県(高齢化率23.0%)の介護老人保健施設4施設の看護管理者4名にインタビューをおこない、死の看取りの現状について尋ねた。その結果以下のことが明らかになった。施設での死の看取りに影響を与える要因は、1)施設が一般病院に併設しているかどうか、2)施設長の方針、3)看護管理者の死の看取りに対する姿勢、であった。介護老人保健施設で死の看取りに取り組むにあたっての課題は、個室の整備、高齢者の死の看取りに関する職員教育、夜間の看護師の確保、死の看取りの過程で入所者と家族の希望(どこで、誰に、どのように看取られたいか)を絶えず確認し調整することであった。
- 新潟青陵大学・新潟青陵大学短期大学部の論文
- 2005-03-10
著者
関連論文
- 看護師の患者指導の機能に関する研究
- 介護老人保健施設の看護 ・介護職が認識する職場の働きやすさ
- 韓国でのターミナルケア教育の現状と方向性 : 在宅ケア、ホスピスケアをふまえて
- 都市部の介護老人保健施設における在宅支援 : 看護職・相談職のケアと連携内容
- 韓国における中壮年者の死の看取り体験と死生観 : 地方の都市と農村部の比較検討
- 長期ケア施設の看護管理者が推進する在宅支援と課題 (特集 長期ケア施設における看護管理の魅力とその実際)
- 特別養護老人ホーム職員の死の看取りに対する意識:介護保険改定直前のN県での調査
- 介護老人保健施設の看護管理者の高齢者ケアに対する信念に影響する要因
- 介護老人保健施設での死の看取りを可能にする要因の考察:看護管理者へのインタビューから
- 介護老人保健施設の終末期ケアにおける看護管理者の役割 : 終末期ケアへの認識、取り組みおよび困難感を解決するための工夫の分析から