増殖型線形ニューラルネットワークによる主成分分析
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概要
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多変量解析の中で主成分分析は重要な解析法の一つである.主成分分析において,数値解析法は分散・共分散行列の固有値問題を解くことで主成分を求めている.一方,ニューラルネットワークを用いた方法は分散・共分散行列を求めることなく,直接データから固有ベクトルを学習し,主成分を抽出する.学習法には,ヘブ則(Hebbian rule)を用いる方法と誤差逆伝播法(Back-propagation method)を用いる方法とに大別される.本論文は後者の立場で学習法を検討する.ニューラルネットワークとしては砂時計型の3層線形ニューラルネットワークを用い,中間層の各素子の出力が第1主成分から順にすべての(あるいは必要なだけの)主成分を出力するように学習する方法を提案する.学習サンプルを入力層に提示したとき,ニューラルネットワークの出力が入力した学習サンプル値に一致するように学習する.提案する学習法は,サンプルが提示される毎にすべての主成分を求める重み係数を学習するので,一度提示されたサンプルを再度使用する必要はない.従って学習データを記憶する必要がないことが特徴である.このニューラルネットワークにおいて,学習データの分散・共分散行列の固有ベクトルが入力層から中間層への重み係数として表現され,固有値は主成分の2乗平均値,即ち中間素子の出力値の2乗平均値として求められる.
- 2008-03-31
著者
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