高等教育におけるグローバル・スタンダードと日本の私学助成
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概要
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今日の高等教育を取り巻く状況は、3 つの切り口から考察するのが適当のように思われる。すなわち、人口動態の激変と公財政の逼迫、そして高等教育のグローバル化である。以前筆者は主として第一の要因である人口動態に連動する形で取られた戦後の高等教育行政を俯瞰し、同時に高等教育を含む教育分野において見られた行政改革及び規制緩和の流れを追いながら、高等教育を取り巻く今日的状況を概観した。本稿では私立大学をめぐるマクロ・ミクロ両政策の動向について、近年の私立大学関係政府予算・税制改正関係の資料から「私学振興関連施策の概要」を俯瞰することによって公財政面から高等教育行政を考察するとともに、現代高等教育を考える際に欠かせない第3 の視点としての国際化についても考察の対象とする。しばしば語られる国際「ギャップ」についても、近年の教育振興基本計画作成の動きも視野に入れつつ、高等教育におけるグローバル・スタンダードについて様々な角度から、複数の指標を用いて論じる。調査手法に関しては、前稿同様、教育関係の法令や規則及び文部科学行政に関する歴代の政府関係書類等、すでに公になっている公文書をテキストとした、主として文献解題の手法に基づく「政策ディスコースの分析」を主たる方法論としている。
- 2010-03-18
著者
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