5036 環境問題を発生させる施設の影響圏について : 地域施設の適正配置に関する研究(建築計画)

概要

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地域社会にぜひ必要な施設でありながら、住民から拒否反応を示される施設、たとえば下水処理場やゴミ焼却工場、斎場などの立地計画は、社会的にも最も重要な問題とされている。しかし、これらの施設が住民の意識にどのような影響を与えるかを的確にとらえたデータはすくなく特に上記諸施設において予想される「におい」の影響は、騒音や振動のようには計測ができず、その研究もほとんどなされていないのが現状である。そこで、本報告では大阪市に立地する上記諸施設を対象にして、悪臭などの拒否要因に対する住民の反応を実態調査により計量的にとらえ、施設からの距離と関連させながら分析し、施設の影響圏をとらえようとした。すなわち、立地計画のアセスメントのための基礎的研究である。なお、関連する研究としては、藤本らによる研究があるが、これは施設周辺での実態調査にもとづくものではなく、学生を対象にした教室内でのアンケート調査により分析されたもので、本報告とは基本的に正確を異にするものである。
社団法人日本建築学会の論文
1979-06-01