臨床看護の場におけるインシデントの実態と発生要因の検討
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概要
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施設の看護職者196人の協力を得て,調査日から遡って1年間に体験したインシデント並びに再発防止案を自由記述形式で回答を求めた。235件のインシデントを先行研究の斎田の看護事故発生要因12パターンに当てはめた。「つもりイメージ」41件,「注意先急ぎ」40件,「注意空白」38件,「まさかイメージ」34件,「注意掛け持ち」26件が全体の80%を占めていた。再発防止案の記述内容から「看護職自身の態度」「看護職者の視覚・聴覚とそれに伴う行動」「時間」「チーム」「道具とその使用」「取り扱う薬品」「書類」「患者」「場所」の言葉を見いだした。臨床看護において発生していたインシデントは,看護職者の不注意や忘却に要因があるようにみえた。しかし,インシデントの発生は,再発防止案にみられた看護職者個人の問題としてとらえると共に,看護職者を含む看護体制(組織)の問題としてとらえることが重要である。
- 新潟県立看護大学の論文
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