学生がコミュニケーションにおける看護対象者への効果的な言葉かけを学ぶeラーニング教材の開発
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概要
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本研究の目的は,看護学生が対象者とコミュニケーションを行う際,対象者(話し手)からのメッセージと看護者(聞き手)の発する言葉かけ(メッセージ)という相互のやり取りの中で,対象者のメッセージをどのように解釈し,看護者(聞き手)としてどのような言葉かけを返しているのかという学生のコミュニケーションプロセスを明らかにすることである.そして,この調査結果から対象者の気持ちやニーズにそった言葉かけを看護学生が学習するコミュニケーション技術における教材デザインを提示することである.紙上事例を用いて「対象者(話し手)が看護者(聞き手)に伝えたいと感じているメッセージ」および「対象者(話し手)のメッセージから看護者(聞き手)の返す言葉かけ」について学生に解答してもらった結果,学生が看護対象者とコミュニケーションを行う場合,メッセージから対象者(話し手)の看護的ニーズを考えることよりも,対象者(話し手)のメッセージによって沸き起こった自分の考えや感情に焦点をおき,つまり対象者(話し手)のメッセージに対する自分(看護者(聞き手))の思いや評価に基づいて言葉かけが行われる傾向があることが示唆された.そこで,「対象者(話し手)のメッセージに対する看護者(聞き手)の考え・感情」と「対象者(話し手)のニーズ」のずれとその違いを認識しながら,言葉かけを行い,看護的ニーズを把握し,展開していくコミュニケーション能力,人間関係作りに着目した教材デザインの必要性が示唆された.
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