元、明時期の中国が遭遇した海禁と倭患 : (張荷著『呉越文化』第6章)
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概要
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この訳文は現在、著者らによって翻訳中の『呉越文化』(張荷著 劉剛監訳 中国遼寧教育出版社1991版)の第6章である。倭寇が、日本人だけでなく中国人が多かったことはすでに周知の事実であろう。本稿では、元代半ばから明代にわたり、倭寇といわれる集団が、どのような背景の下に構成され、中国東沿岸に多大なるダメージを与えたか、また強硬な対倭寇政策が実際には功を成さず、むしろ民集の反抗と貧困、倭寇の強大化、ひいては経済・社会発展の芽を摘むに至ったかが、明代を中心とする詳細な歴史資料を基にした綿密な分析とともに考察されている。これは、最近の日中間、東シナ海沿岸部の歴史的交流に関する海洋文化をめぐっての理解に、様々な示唆が提供している。
- 沖縄大学の論文
- 2005-06-30
著者
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