種々の境界条件下における等電位線の実験
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概要
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学生実験の等電位線の測定の際,従来主として金属箔を流れる定常電流界を用いているが,薄くて一様な金属箔が得難いこと,および適当な境界条件の設定が困難であるため定性的実験に終る場合が多い.しかし金属箔の代りにカーボン紙を用いれば簡便でかつ良好な結果が得られることが知られている.我々はカーボン紙上に電極を設定する際,ボルトと蝶ネジを用いて金属電極を圧着する方法を用い,教養課程の段階で計算が可能な境界条件である同心円筒電極,対立する円柱電極,正方形電極等を設定し等電位線の実験を行った.この電極の圧着法は簡便でかつ正確な境界条件が設定でき,実験結果の再現性も良好であった.また計算と測定による等電位線を比較し,両者のよい一致をみた.また等電位線の測定のみでなく,電位の重ね合せ,電気鏡像の考え方,二次元ラプラス方程式を実験で確め得る方法を考案した.これらは電磁気学,とくに静電界の性質を実験を通して理解させるのに役立つと考える.
- 日本物理教育学会の論文
- 1978-08-20
著者
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