凝視キューイング効果における顔刺激の位置と数の影響(顔とコミュニケーション)
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概要
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中心に呈示された顔刺激により、観察者の注意を顔の視線方向に自動的に転移することができる。顔刺激の変化はこのキューイング効果に影響がある。本研究では、視線のキューイング効果について、顔刺激の位置と数の影響を調べた。顔刺激の位置を固視点の垂直方向または水平方向に沿ってシフトして配置し、また顔刺激の数も1つ、2つまたは4つと変化させた。その結果、顔刺激が固視点の水平方向に沿って配置された時、視線のキューイング効果は、顔刺激が視線の方向にシフトされた場合(例えば、左にシフトるされる顔が左の視線を呈示する)に減少した一方、顔刺激が視線の反対方向にシフトされた場合(例えば、左にシフトされる顔が右の視線を呈示する)に強化された。一方で、3対1の視線方向を持つ4つの顔を同時に呈示した場合には、視線の方向と同じ方向の軸に位置する顔は他の位置の顔より視線のキューイング効果に大きい貢献がある。反対に、顔刺激の数だけ考えると、顔刺激の数の増加は視線のキューイング効果に影響がない。結論として、この研究の結果は顔刺激の位置が視線のキューイング効果に影響があり、顔刺激の数自体はほとんど影響しないという仮説を支持する。
- 2009-10-24
著者
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