最新のエレクトロパラトグラフ(EPG)の臨床活用と今後の展望(福祉と音声処理,一般)
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概要
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口蓋裂児/者の治療に関わる中で、異常構音の改善に難渋する例を多く経験してきた。そうした症例にエレクトロパラトグラフ(EPG)を用いた構音の視覚的フィードバック訓練を導入して約5年になる。舌の動きを視覚化することで、治療者、患者本人のみならず保護者までもが異常構音の本質を理解しやすくなり、治療効果が上がっている。EPGは1930年代から開発が始まり日本でも1970-80年代には多くの研究がなされたが、人工口蓋床やコンピュータの性能のため臨床応用には至らなかった。現在最も臨床・研究に使用されているのは英国Reading大学の流れを汲むWinEPGシステムで、ハード面やソフト面で格段に活用しやすくなった。しかし、さらに臨床に汎用するには人工口蓋床の改良、EPGネットワークの構築など課題が残っている。また、EPGの簡易トレーニング装置を自宅練習に取り入れ、パーソナルコンピュータや携帯電話など国民の間に広く普及しているテクノロジーを活用して、遠隔地トレーニングも試みている。ことばに問題を抱えている人たちに、広くEPGを用いた視覚的フィードバックの手法を導入し、コミュニケーション障害の軽減を図りたい。
- 2009-10-22
著者
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