斜視の手術を受ける幼児後期の子どもに対する母親のかかわりのプロセス
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概要
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斜視の手術を受ける幼児後期の子どもに対し、母親がどのようなかかわりを行っているのか、そのプロセスを明らかにするため、母親8名を対象として質的記述的研究を行った。その結果、8つのカテゴリーを抽出した。母親は診断時、【斜視が手術せずに治らないか模索】していた。その中で、【やはり手術した方がいい】と感じ、【何とかして子どもを手術に向かわせようとする】様子がみられた。術後、【子どもの様子を見守り寄り添い】、子どもの状態が落ち着くと【手術について振り返り】ながら、【再手術を懸念しながら子どもに日常の生活を歩ませようとする】というプロセスを経ていた。また、全プロセスを通して【斜視は病気だが重症ではない】という思いが母親の子どもへのかかわりに影響を及ぼし、さらに母親には【何とかして子どもを手術に向かわせようとする】中で、【私だけが子どもを支えているのではない】という思いが生まれていた。以上より、時期を得た手術や疾患に対する情報提供、母親の思いに寄り添い支えていく必要性が示唆された。
- 日本小児看護学会の論文
- 2009-03-20
著者
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