重症な脳性まひを持つ子どもと看護師間の「抱っこ」の成立の過程とその構造
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概要
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本研究の目的は重症な脳性まひを持つ子どもと看護師の「抱っこ」がどのように成立していくのか、その構造を明らかにすることである。重症な脳性まひを持つ子どもの「抱っこ」のモデルと考えられる看護師7名(重症な脳性まひを持つ子どもの看護経験5-18年)に非構成面接を行い、重症な脳性まひを持つ子ども(3歳)との「抱っこ」の場面の参加観察を行なった。データを質的に分析した結果、重症な脳性まひを持つ子どもと看護師間の「抱っこ」は《「抱っこ」に影響する環境》の中で《看護師の「抱っこ」の力》と《子どもの「抱っこ」の力》が相互に作用しあい《「抱っこ」の繰り返し》をすることで、〈子どもと看護師の間にある体と心の距離を近づける〉ことにより《 「抱っこ」の成熟》へ変化していた。そして看護師は「抱っこ」を通して〈子どもに一人の人間として大切に思っていることを伝える〉ことを表現していた。重症な脳性まひを持つ子どもと看護師間の「抱っこ」の成立の過程ではコミュニケーション的様相が行われ、看護観が表現されていることが示唆された。
- 2007-03-20
著者
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