老人観育成の教育と学生の自己開示との関係性
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概要
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本研究は,老年看護学教育における老人観育成の教育と,講義期間中の学生の自己開示との関係性を追求することを目的とした研究である.老年看護学講義前の学生の自己開示意向を調査した上で,自己開示刺激を与え,講義期間中の学生の自己開示量と深さが,自己開示意向,さらに学生の,老人観に関する認識の変化とどう関係性があるのかを調査したものである.研究結果として,自己開示意向の高い学生ほど,講義中の自己開示量も多く,自己開示の深さにおいても高得点を示した.さらに認識の変化が明示された学生は,明示されなかった学生に比べて,講義期間中に深い自己開示を示すことが明らかとなった.自己開示刺激後の認識の変化内容は,「自らの老いへの意識化」や「老いに対する内的葛藤」を含んだ10のラベルとして,また認識の背景にあるとみなされた自己開示ラベルは,「意外性の体験」「想像力の発揮」「過去の体験の想起」という3つのラベルとして抽出された.
- 2002-11-01
著者
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