長期ケア施設に入所する高齢者の転倒の予防を目的とした施設スタッフへの教育的介入の効果 : スタッフの転倒予防に対する認識とケア実践の変化に焦点を当てて
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概要
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本研究の目的は,転倒予防のためのスタッフ教育プログラムを開発し,長期ケア施設で介入を行い,スタッフの転倒予防に対する認識やケアの変化を記述し,その効果を評価することである.教育プログラムは学際的チームの育成と,転倒予防に関する知識の習得を目的とし,講義とアクティビティを組み合わせた手法により90分間で実施するものである.都内4か所の長期ケア施設に勤務し,教育効果を評価するための質問紙に対して有効回答が得られたスタッフ162名(介入群93名,非介入群69名)の調査結果を二要因反復測定分散分析等を用いて分析した.その結果,介入後における転倒予防策の立案等の負担感と学際的チームアプローチの実践の有意な改善は認められなかった.しかし,介入後には転倒の第一発見者が他職種と連携しながら反復転倒者への予防策を立案する場面がみられ,学際的チームアプローチに対する基盤形成がすすみつつあることが観察された.以上から,本プログラムは転倒予防におけるスタッフの学際的チームアプローチに対する認識の改善に寄与する可能性があるのではないかと考えられた.
- 2009-03-15
著者
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