リエントラント型空胴共振器の電磁界分布を利用した非侵襲温度計測(生体工学)
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概要
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がん組織を43℃前後に加温して治療を行うハイパサーミアは,放射線療法や制がん剤との併用療法として有効な治療技術であるが,その加温効果の確認のためには熱電対や光ファイバ温度計等の温度プローブを生体内に刺入する必要がある.本論文では, MRIのように大規模な装置を追加することなく,加温アプリケータとの統合が可能な非侵襲温度計測法を実現するため,加温装置内の電磁界分布と誘電率の温度依存性を利用した温度計測法を提案する.提案手法を評価するため,三次元FDTD法(時間領域差分法)を使用した空胴共振器内の電磁界分布の数値解析を行い,温度計測法に関する基礎検討を行った.その結果,共振器内の電磁波位相が被検体の温度に比例することを明らかにし,電界方向の位相変化分布にCTアルゴリズムを適用することによって,被検体内部の温度変化分布を逆推定できる可能性を示した.これらの結果から,加温アプリケータ内の電磁界分布を利用した非侵襲な温度分布計測の可能性,及び非侵襲局所加温装置とのシステム統合の可能性を示した.
- 2009-04-01
著者
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