14. 凍結乾燥海水ラセン形細菌の生残におよぼす分散媒の塩類濃度の影響(昭和56年度第27回凍結及び乾燥研究会特別講演および研究報告)
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概要
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自然海水,人工海水,あるいはそれらを希釈した液と,ペプトン,肉エキス,酵母エキス,乳酸カルシウム,ショ糖等の混合分散媒を用いOceanospirillblm linum strain NCMB 55および未同定菌M55を凍結乾燥し,12%(w/v)ショ糖液を復水液にして乾燥直後の生残菌数を測定した.生残率は両菌株とも,人工海水では2倍あるいは4倍に希釈した液(分散媒の最終塩類濃度は更に%倍宛希釈されている)の方が希釈していない場合より高い値であった.自海然水ではこの関係が明瞭でなかったが,これは自然海水の塩類濃度が人工海水のそれより希薄であったことによると考えられる.使用した海水の塩類濃度の範囲では,生残率は塩類濃度より同時に含まれるショ糖濃度に大きく左右されるらしいので,Oceanospiriium属の各菌株につきこれらの濃度を工夫する事が望ましいが,本研究に用いた乳酸カルシウムを含む混合分散媒では,塩類濃度は自然あるいは人工海水より幾分低目から,その菌株の発育可能の最低濃度程度までの範囲内で,実際上有効であると考えられる.
- 1981-09-20
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