海水ラセン形細菌の凍結乾燥過程における数種分散媒の保護効果(昭和53年度第24回凍結及び乾燥研究会特別報告および研究報告)
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概要
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1)酵母エキスおよび乳酸カルシウムを加えた海水ブイヨンに,ショ糖,乳糖,ブドウ糖,脱脂乳,あるいは血清などを添加した10種類の分散媒の,海水ラセン形細菌3株に対する保護効果を調べた.2)凍結乾燥直後のSpirillum lunatum strain NCMB 54は,すべての分散媒で生残率1%以下(0.01〜0.36%(平均))であった.Oceanospirillum linum strain NCMB 55も多くの分散媒で1%以下(0.04〜0.69%(平均))の生残率を示したが,MMGで3.15%, 4/5 SWNBYL・L_8で1.25%(平均), 4/5 SWN-BYL・S_<12>で0.99%(平均)を示した.strain M55ではどの分散媒においても生残率が他の両菌株より高く,2.73〜16.55%であった.3)分散媒の種類および濃度と保護効果との関係は,S. lunatum strain NCMB 54およびO. lnum strain NCMB 55ではMMG,ならびにSWNBYLにショ糖を12%,または8%程度に,および乳糖を8%程度に加えた分散媒が保護効果にすぐれ,脱脂乳を加えた分散媒は劣っているようである.strain M 55においては用いた分散媒の保護効果は,MMS, 4/5 SWNBYL・S_8,およびMMLでややすぐれていたが,種類と濃度による差は他の両菌株におけるほど大きくはないようである.
著者
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