円蓋部に著明な急性硬膜下血腫をきたした末梢性前大脳動脈瘤の1例
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概要
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円蓋部に著明な急性硬膜下血腫をきたした末梢性前大脳動脈瘤の破裂例を報告する.症例は67歳女性で,昏睡にて搬送された.前医のCTで円蓋部に著明な急性硬膜下血腫を認め,救急外来での穿頭術に引き続き,緊急で開頭血腫除去術を施行したが,閉頭時に著明な動脈性出血が頭蓋内から起こった.術後の3D-CTA(3D-CT angiography)では,右上方に突出する左末梢性前大脳動脈瘤を認め,開頭脳動脈瘤頚部クリッピング術を施行した.急性硬膜下血腫にて発症する末梢性前大脳動脈瘤についての報告は散見されるが,その硬膜下血腫が半球間裂にはほとんどなく,かつ円蓋部に著明な血腫がみられるパターンを取ったという報告は少なく,ピットフォールに陥りやすい所見であり,このパターンでも末梢性前大脳動脈瘤破裂の可能性を考慮に入れ,可能なかぎり3D-CTAなどで術前の血管評価を行うべきである.
- 2009-10-20
著者
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