ツベルクリン皮内反応及びBCGコッホ氏現象の生態顕微鏡的研究
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概要
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ツベルクリン皮内反応(「ツ」反応)とBCGコッホ氏現象に就ては,生体に於て両反応部位に於ける毛細管其の他の変化の様相を研究したる報告は未だ見られない。依つて著者は生態顕微鏡を使用,同一例に就て経時的に肉眼所見と併行して本実験を遂行した。実験方法は人体前膊反応部位にツエーデル油を滴下,皮内に於ける毛細管の数及び幅,周囲の溷濁,形態(動静脈脚の変化,即ち不明瞭化による短縮像及び屈曲等)其の部分の血流,乳嘴下細小静脈管(乳嘴下血管)の状態を観察した。ツベルクリンは一般に使用される2000倍及び同対照液(グリセリンブィオン)並びに各種濃度(100,500,1000,2000倍)を,又BCGは0.02mgを注射した。観察時間は1,5,10,24,36,48,72時間以後反応の終結する迄毎日とし,刻々変化する各反応部位に就て行つた。対象は昭和22年9月〜24年4月に於ける石川内科教室入院中の結核性及び非結核性患者で,2000倍「ツ」反応は各反応度のもの23例,各種濃度「ツ」反応は陽性者4例,BCGコッホ氏現象は2,000倍「ツ」反応で判定し,各反応度のもの16例である。
- 千葉大学の論文
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