燐酸モノエステラーゼの阻害
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概要
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1)アミノ酸のアチル誘導体はアポ酵素賦活作用を示さず,アチル・アミノ酸のうち,ヒスチジンとチロジンのアチル体に,アルカリ性フォスファターゼ阻害作用を認める。イミダゾールも亦阻害作用を示す。2)これ等アチル・アミノ酸及びイミダゾールの阻害関係を示すpA活性度曲線は一次S型である。この際アポ酵素の賦活にはアミノ酸の種類を問わない。3)これ等アチル・アミノ酸の阻害は賦活アミノ酸とは非相競性である。4)ベンツォイル・ヂ・ペプチドのうち,ベンツォイル・グリシル・チロジンは阻害作用を示し,このpA阻害度曲線も一次S型でありpA小となるに伴ない活性度は低下する。ベンツォイル・ヂ・グリシンは僅に阻害の傾向を示す程度に過ぎない。5)アミノ・ベンツォイル休とベンツォイル体の阻害に大きな差異を認めない。6)此等の阻害実験から得られた結果に関し若干の考察をした。本研究は,文部省から赤松教授に与えられた科学研究費により,赤松教授指導の下に行われた。こゝに深く感謝する。
- 千葉大学の論文
- 1954-09-28