ビジネスゲームと経営教育
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概要
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ビジネスゲームが経営教育のツールとして導入されてから既に半世紀が経った。この間にビジネスゲームは1950年代のアンドリンガーなどのボード型からコンピュータの活用,そして現在はインターネットを活用した第三世代に入っている。この間,ビジネスゲームの教育目的も実務経験を補う体験型教育からビジネススキル教育まで,そして教育対象も経営者から小・中・高校生の教育まで広がり,ビジネスゲームは主要な経営教育ツールとして活用されている。そして経済構造の変革から新しいビジネスモデルや起業家育成の必要が叫ばれる中,ビジネスゲームは起業家教育という新たな役割を担っている。本報告は,この50年間にビジネスゲームが経営教育に果たしてきた役割を、教育目的に従ってビジネスゲームの導入時期に遡って整理し、経営教育の一環として行われるビジネスゲームは,その教育目的にあわせて開発される教育ツールであり,経営教育に求められる役割の広がりがビジネスゲームの領域を拡大した過程を示す。その上で、ビジネスゲームを判定方法の視点から(評価方式、判定方式、ゲーム方式、意思決定方式)分類してビジネスゲームの全体像を明らかにした上で、体験型教育であるビジネスゲームの優位性と学習内容が経験に依存することによる限界を確認する。最後に社会経済構造改革が求められる中で、その担い手たる起業家への教育に対する役割を考察し、起業家教育にビジネスゲームを活用するための一つの方法として、ビジネスプランとビジネスゲームをコラボレーションさせたシナリオブック方式の活用を提案する。
- 2009-06-26
著者
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