帝王学の喪失と復興(第2報告,第1セッション【経営学の実践】,日本企業の経営実践と経営教育)
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概要
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世の中に不祥事が多発し、真のリーダーを求める機運は強くなっているが、帝王学という言葉とともにその実体の喪失は第二次大戦の敗戦によって更に深刻化した。「誇り」を植えつける仕組みがなくなり、滅私奉公の悪用に対する反動が社会貢献意識を極端に失わせ、日本文化の長所さへ捨てさせてしまった。そして市場競争におけるスケール・メリットも、グローバル競争の社会に突入するとその内容が大量供給力から市場コントロール力へ変質してきた。企業活動の使命よりは活動の効率・能率といった貨幣価値に換算できる指標で評価、処遇がなされ、企業価値の評価も収益性のみを重視する感がある。その結果、関係する人たちの誰を尊重し、誰を価値ある人間と考えるかも変質した。そこで、今後の対策として経営に携わる人を経営幹部層と最終責任をとる経営トップの2層に分けて、育成内容を吟味する必要がある。経営幹部層については企業の存在価値の増幅、貨幣換算分野以外への配慮、そして企業の永続を確かなものにすべく育成する。真の経営トップについては自からの座標軸の確立に当たり「哲学と美学」を身につけバランス感覚を鍛え、「孤高を楽しめる超然性」と弱者に思いを致し、かばえる「度量」を身に付けさせるべきと考える。日本文化を新たな視点で見直すなら、日本人経営者はグローバル・リーダーになるための最短距離を歩める。山城経営研究所が「経営道」で実現を目指す世界がそこにある。
- 2009-06-26
著者
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