教員に求められる資質能力に関する一考察
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
教育改革が論じられる時には,必ず教員の質の向上が議論される。近年は,平成8年の中央教育審議会の答申を契機に,早速教育課程と同時に教員養成のあり方についても審議会に諮問され,平成9年に教育職員養成審議会から第一次答申が公表され,平成10年には教員免許法が改正された。免許法改正後,平成12年から13年にかけて,国立の教員養成系大学・学部の在り方について議論された懇談会でも,学部,大学院及び附属学校の在り方が中心の論題とされながらも,教職課程の教育内容についても議論され,その中で,小学校あるいは中学校の教員に求められる資質能力についても論じられた。平成10年に告示された新しい学習指導要嶺に対する「学力低下」批判は,平成14年にピークに達し,それと並行して教師の指導力に対する批判も高まる中で教員養成のあり方についての議論は続けられた。平成17年3月に,教育大学協会から,『教員養成・専門職大学院に関するプロジェクト報告書』が公表され,9月には,義務教育への国庫補助制度のあり方を中心課題とした中央教育審議会から答申(『新しい義務教育をつくる』)が公表され,その中で教員の質や資質能力についても言及されていた。本稿では,この10年間の教員養成に関する考えの動向・推移とその背景を中心に考察し,今教員に求められている資質能力を明らかにし,それをもって教員養成の指針とした。キーワード:マネジメント能力, コミュニケーション能力, 学びの協働
- 2006-03-21
著者
関連論文
- 家庭学習の習慣形成についての指導に関するアンケート調査報告
- 教員に求められる資質能力に関する一考察
- 教員免許状更新講習の予備講習を実施してみて
- フィンランドの初等教育教員の養成カリキュラムに関する一考察
- 家庭学習の習慣形成についての指導に関するアンケート調査報告(II)
- J. J. ルソーの幸福論と教育論