近代天皇制『政治神学』研究(その2)
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概要
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明治初年から開始された神仏判然政策は、古代から現代にいたる国民の宗教生活には本質的な影響を及ぼさず、一種の"エピソード"と位置付けられているが、明治の政治神学すなわち近代「祭祀」国家の創造と近代天皇制的「神聖さ」にとっては不可欠な重要な意義を有していた。それは、仏教や神道などの「教団」の在り方に決定的な影響を与えたのみならず、明治近代国家の精神的「機軸」である天皇制を支える皇室祭祀、神社の再編と創建、氏子政策、「大教」政策などを左右した規律であって、国家的虚構である「神社非宗教」システムを生みだすための前提条件であった。