フィルターディバイスを用いたCAS後に特異な経過をたどった1症例
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概要
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CAS(carotid artery stenting)は,内頚動脈高度狭窄症に対する治療として,さらに増加すると思われる.今回,われわれは,フィルターディバイスを用いたCAS後に特異な経過をたどった症例について報告する.75歳男性,無症候性左内頚動脈狭窄症(約83%)に対し,後拡張直後に傾眠,右完全麻痺となった.アンギオ上,異常所見なし.術後MRI上の脳塞栓に比し,症状はきわめて悪かったが,術後2週間でほぼ完全に回復した.CAS後の脳梗塞はほとんどが無症性であり,症候性脳梗塞との関連性はないとされるが,完全に症候性脳梗塞を防ぐことはできず,今回のようにプラークによる脳塞栓を起こす可能性があるため,microembolismをさらに減らす必要性があると思われる.
- 2009-06-20
著者
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田中 喜展
獨協医科大学越谷病院脳神経外科
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兵頭 明夫
獨協医科大学越谷病院脳神経外科
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鈴木 亮太郎
獨協医科大学越谷病院脳神経外科
-
岩楯 兼尚
獨協医科大学越谷病院脳神経外科
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木幡 一磨
獨協医科大学越谷病院脳神経外科
-
高野 一成
獨協医科大学越谷病院脳神経外科
-
永石 雅也
獨協医科大学越谷病院脳神経外科
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内田 貴範
獨協医科大学越谷病院脳神経外科
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保谷 克巳
獨協医科大学越谷病院脳神経外科
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内田 貴範
獨協医科大学越谷病院心臓血管外科
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兵頭 明夫
獨協医科大学越谷病院 脳神経外科
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木幡 一磨
獨協医科大学越谷病院 脳神経外科
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内田 貴範
獨協医科大学越谷病院 脳神経外科
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岩楯 兼尚
獨協医科大学越谷病院 脳神経外科
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鈴木 亮太郎
獨協医科大学越谷病院 脳神経外科
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高野 一成
獨協医科大学越谷病院 脳神経外科
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