教師の対人ストレスに関する基礎的研究 : ストレス経験に関する教師の語り
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概要
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本研究は,現職教師3名の語りのデータから,対人ストレス経験の諸相を探索的に検討し,教師たちがどのような文脈において,どのような人間関係にストレスを感じているのかを明らかにすることを目的とする。共通して第一に語られたのが,同僚に対するストレスであった。しかし,3名ともストレッサーとなっている同僚との間に激しい対立や顕在的な問題事態があるわけではなく,「対人摩耗」(橋本,2003) [2] に類するストレスと考えられた。同僚に対するストレスは,児童生徒への指導方針や教育観の相違,または保護者への対応をめぐる意見の相違に起因するものであり,ここから,教師の対同僚ストレスが,職務上かかわりをもつ多様な対人関係と複雑に絡み合って生じていることが窺われた。また,三者三様の管理職との関係性がストレスレベルと関連していることも示唆され,教師のメンタルヘルスを考える上での重要なキーパーソンとして,管理職が浮上した。
- 山梨大学の論文
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